すぐに仕事を辞めてしまうことは必ずしも間違ったことではない

仕事をすぐにやめてしまう
仕事上での心の悩み
  • 「せっかく仕事が見つかったのに、もったいない」
  • 「まだ入社したばかりだろ、もう少しがんばってみようよ」
  • 「すぐ辞めるなんて根性が足りないよ」

そんな周りからの言葉ですぐに会社を辞めたくても辞められない人はたくさんいるでしょう。

あるいは、同じような言葉を自分に向けて投げかけ、耐えている人もいるでしょう。

こうした言葉の裏には、日本の伝統的終身雇用の時代には常識としてあった「会社への奉仕」、「仕事は続けることが何より大事」といった精神性があるでしょうが、現代の状況は2000年以前と比べると大きく様変わりしています。

また、周囲も自分も、自分に対する励ましや応援のつもりでその言葉を投げかけているのですが、それが当人にとっては辞めたい会社に自分をとどめる呪縛になってしまうこともあります。

確かに、会社をすぐ辞めてしまう人の中には、社会人意識に欠けていたり、仕事について行けないところを「自分のやりたい仕事ではない」という言い訳でごまかす人もいるでしょう。また、若いのであれば、きつい仕事ややりたくない仕事も引き受けて社会人としての信頼や実績を作っていくことも必要でしょう。

しかし、どんな場合においても入った会社をすぐ辞めてしまうことは本当によくないことなのでしょうか。

がんじがらめになってしまう前に、呪縛の言葉とは別の視点で考えてみる必要があるのではないでしょうか。入ったばかりの会社でも、すぐにでも辞めたほうがよいケースについて、考えてみましょう。

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条件面が厳しい、コロコロ変わる

仕事は自分が生きていくために必要なことです。たとえ好きな仕事内容であっても、生活していけないような条件であれば転職を考えることも必要です。

また、入社前に条件面がしっかり提示されており納得して入ったのならまだしも、入社後に条件が会社都合で、または上司が替わるたびにコロコロ改悪されていくようであれば、今後働き続けても同じようなことは起こるでしょう。

勤務先がブラック企業の特徴として言われているような

  • 「社員を使い捨てる」
  • 「低賃金長時間労働」
  • 「大量採用と大量離職が繰り返される」

などの特徴があれば、早めにこちらから見限って、次のステップに進む方が健全です。

条件は厳しいけれど自分が好きな仕事ができるからこの会社を選んだという人もいるでしょう。

しかし、自分の貢献に見合った対価が支払われない、意欲を搾取されている感じがするようであれば、会社や場を変えて夢を追うことも検討したほうがよいでしょう。

心身の健康を損ねる危険がある

どんな仕事にもプレッシャーはつきものです。また、どんな職種でも多少はストレスを感じるものです。

 

しかし、生活のために、あるいは夢や目的達成のためにはプレッシャーも引き受けるという覚悟が持ちにくい職種であれば、別の道に進むことも検討したほうがよいかもしれません。

 

例えば自分にとって天職だと思えるような仕事であれば、どんなプレッシャーも耐えてみせると覚悟を持てる人が多いでしょう。あるいは天職ではなくても家族のためなら、夢を叶えるためにお金を稼ぐためならと割り切って臨める人もいます。

 

しかし、目標や目的意識は持てないのにプレッシャーやストレスだけは大いに降りかかってくる場合は、気をつけたほうがよいでしょう。

特にプレッシャーやストレスの要因が上司や同僚からのパワハラ、セクハラ、モラハラなどの圧力であれば、それは生涯にわたって心身にダメージを与え、働いて生活すること自体を脅かす人権侵害です。

企業の中には人権意識が高く、ハラスメントの予防や対策を備え、社員にも徹底しているようなところもあります。

そのような企業であれば、何かあっても労働の権利を主張して闘えますし、周りが支えてくれるでしょう。

 

しかし、ブラック企業やそうでなくともCSRの意識が低い場合は、何かあったときに状況を伝えても当事者個人の責任にされてしまい、闘う前に周囲の圧力で潰されかねません。そういう場合は別の手段を考えるか、心身のダメージが少ないうちに逃げるほうがよいでしょう。

ハラスメントによって傷ついた心は、回復するのに膨大な時間を要します。

ひどい場合は法的手段に訴えたり、医療のお世話にならなければならないほどのダメージを受けることもあります。

社会的な立場も危ぶまれますし、経済的にも負担が増大します。そこまでいかなくとも、ハラスメントが横行するような職場で、特にその矛先が自分に向かっている場合は、所属していても仕事どころではないでしょう。

労働意欲や仕事の生産性、生活の質の低下を招くような職場は、本当に自分のための職場と言えるでしょうか。苦痛に耐えることが職場に行く目的となってしまうようであれば、自分ばかり責めて消えたいと思うくらいなら、辞めて、少しでも健康に生きる力を回復することに力を注ぎましょう。

巧妙に自分が悪いと思わせるハラスメントの罠に支配されてしまわないためには、自分も人権意識を持ち、学習し、それを活用していく姿勢が必要です。ハラスメントの予防や対策の機能を持った職場を探したり、助け合える仕事仲間を作って回避していくことも大事です。しかし、それでも予期せぬ事態が起こったときは、何よりも命を最優先にして考えることが大切です。

まとめ

会社を辞めたいと思う人の理由は様々ですが、社会人としての責任を持ち自立していきたいと願うなら、すぐに会社を辞めたりせず、多少苦しいことがあっても乗り切っていくことも大事です。

それが自分のやりたい仕事ではなかったとしても、乗り越えることで社会人としての自信を持てたり、信頼を得ることができます。経済的な報酬だけではなく、社会的な報酬も得られるのです。

 

しかし、辞めたい理由が先に述べたような生活や心身の健康を脅かす人権侵害につながるようなものであれば、まずは自分の身を守ることが最優先です。そんなときは、辞めたくても辞められない呪縛を振り切って、安全な場の確保することが大事ですに努めましょう。

すぐに会社を辞めてしまうことは必ずしも間違ったことではないのです。単に逃げ出すことでもありません。

時と場合によっては、勇気を持って自分や大切な家族や友人の身を守ることにもつながるのです。辞めるべきか辞めざるべきか、見極めはとても難しいことですが、自分や大切な人を守る人権意識は生涯にわたって必要なことなので、社会人として学び続けていきましょう。

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