仕事で視野が狭い人は損をするという事案を3つ紹介します

視野が狭い
人との接し方 仕事の体験談

社会人経験をある程度重ねてくると、個々人によって仕事に対する考え方や、物事に対する反応が様々である事が分かってくると思います。

思考的に視野の狭い人は、往々にして失敗を重ねてしまうものです。

業務効率化コンサルとして様々な会社で仕事をさせて頂いた私ですが、皆さんが失敗をいかに回避するか、実際に視野が狭いが故に失敗してしまった実例を下に話を進めて行きましょう。

1.ペーパーレス化が上手く行かなかった事案

昨今、紙媒体での印刷は経費的な面、環境的な面から見ても推奨はされていません。

しかしながら紙媒体から電子媒体への移行がなかなか上手く行かない企業も多くあります。

それは何故でしょう。

その理由を考えた時、一つの道筋が浮かび上がります。

実際に業務を遂行している従業員・社員がペーパーレスに対して嫌悪感を抱いていたと言う話です。

ペーパーレス化推進係に社長特命で任命された私は、各部署を回りながら聞き取り調査を行っていました。

各部署で散見されたのは、何かと紙媒体を重宝する傾向でした。

会議でも全てを紙に印刷。プレゼンの場では全てのスライドを印刷。

これでは紙及び文書の破棄に掛かる費用は大きくなってしまいます。

とある事務系部署の社員がしている仕事を見て、これは早急にペーパーレス及び効率化が必要と判断した事象を紹介します。

事務職のAさんは会社の郵便受けに投函された新聞を全社で閲覧出来るよう、コピーをして社内に配布する仕事をしていました。

業務自体は重要な物です。しかしながら方法が不味い状態でした。

届いた新聞の耳をハサミで切り、スキャナで1枚ずつ取り込み、それを印刷して各部署に配布する。
と言う手法だったのですが、この部分を私が指摘し、インターネットを巡回して最新のPDF媒体を自動的にダウンロードをするソフトを作成しました。

この簡易ソフトのおかげで、今まで30分は掛かっていたであろう業務が、1分で終わるようになりました。

さて、ここからが問題です。

Aさんがこの業務効率化、ペーパーレス化に対してどのような感情を抱いたでしょうか。

一般的には業務の効率化を図れば、個々人の業務負担が減ると考えるべきですが、

Aさんは、”自分の仕事を奪われた”と考えてしまいました。

確かに、Aさんの業務量は効率化をされて、残業が出来ない業務量にまで減りました。

広い視野を持っているのであれば、その効率化されて余った時間で他の業務をして、

会社全体の効率化が自分にも恩恵のある物だと認識出来るはずです。

ところが目の前の仕事を奪われたと考えたAさんは、あろう事か効率化で手が空いた時間を、

他の社員のトイレの回数を数える。タバコの本数を数える。ペーパーレス化の無意味さを説く。などの業務(?)に充ててしまったのです。

さすがにその光景を見かねた私は注意をする事になったのですが、その時まさにAさんは視野が狭かったと気づきました。

Aさん曰く、「ペーパーレスをした事で自分の居場所が減った。ペーパーレスは意味が無い。」と。

そこで私はこう言いました。

「1つずつ細かい事からでも効率化を図り、ペーパーレス化をする事で、一人一人の業務量が減る。
そして最終的にはそれが会社の利益を押し上げる可能性が高い。多少の残業代欲しさにペーパーレス化を否定してはいけない。」

社長の特命であっても、まさに自分の事を中心に考え、そして自分の利益のみを算段してしまう。

これでは会社はたまったもんじゃありません。

たった一人の狭い視野を持った社員によって、ペーパーレス化は鈍化してしまい、社内にペーパーレス化が浸透する事はなくなりました。

 

そして、重役・執行役員などもAさんの話に賛同し、結局ペーパーレス化の話は無くなりました。

その後もずっと紙媒体に依存した業務を続けていたらしいのですが、会社自体がM&Aにて買収され、役員も総入れ替え、リストラの嵐がやってきました。

私も会社を去る事になりましたが、新社長の下、風の噂ではペーパーレス化にまい進しているようです。

 

小さな話かもしれませんが、もしもAさんの仕事に対する視野がもっと広ければ・・・と考えてしまう事例です。

視野が狭く、また視点も近距離過ぎたが故に起こった事案です。

今のご時世、株主が変わる事は特別な事ではありません。

新しい株主の考えにより、社員を保護しきれない場合も多々あります。

だからこそ、各社員達がしっかりと将来を見据え、視野を広く持つ必要があると考えます。
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2.目先の損得勘定を見て、会社の資産価値を棄損した事案

とある業務受託会社での話です。

大手企業での仕事を一括受注し、その業務を会社内で全て処理する会社だったのですが、ある一部署がどうしても赤字になってしまい、トータルでの黒字幅を押し下げている。と相談を受けた時の事です。

ともあれ、現場を見てみない事には何も始まりません。

毎度赤字を出してしまう部署を私が調査をしてみると、特に効率が悪いなどの点は見られず、これ以上の効率化は難しいと判断しました。

となると、何か別の理由があるに違いないと踏んだ私は、受託する際の見積もり書を閲覧したのですが、やはりここに問題がありました。

利益率が高い部署が大部分の見積もり額を取っていて、毎度赤字の部署は見積もり額を下げざるを得ない。そんな状況になっていたのです。

 

更に話を聞いてみると、利益率の高い部署を総括する役員が力関係で他の役員よりも上で、部署の利益を更に押し上げる為、計算上で大きな予算を取っていたと言う事実が判明しました。

報告書でその旨を提出したのですが、こともあろうか赤字部署を廃部にして、利益率の高い部署のみに仕事を集中させる方針を打ち上げたのです。

もちろん特定の部署が赤字と言うのは良い状況ではありません。

 

しかし、一連の業務を一括して受託するシステムである以上、トータルでの収益を見る必要がある。と力説したのですが、役員及び社長は赤字部署の廃部を決定しました。

自分の担当する部署が出した黒字を他部署の赤字に補てんされてはたまらない。との弁でしたが、視野を広く、頭を柔軟にして貰えれば、赤字部署がなぜ赤字であったのかを認識できたはずです。

我が子可愛さとも言えるでしょう。

チームワークで他部署と連携をしなくてはならない会社にも関わらず、視野が狭いが故に赤字部署を廃部にした結果、一括受注が出来なくなり、単体で受注を受ける事もままならず、会社を売却せざるを得ない状況になってしまいました。

廃部から1年も経たずに会社は売却され、力のあった役員も引退をしたそうです。

一括受託の弊害としての赤字は必要経費であったはずです。

もっと視野を広く、そして自分達の強みを知っていれば、このような結果にはならなかったと思うのです。

売却額を知る事は出来ませんが、何となくの推測では資産価値が半分程度まで下がってしまっていたようです。

もっと広い視野を持ってくだされば・・・と悔やむ事案でした。

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3.視野が狭いが故にトラブルを多発させるコンサルタント業の事案

かく言う私が視野が広いのか。と聞かれれば、答えはNOです。

私ほど視野の狭い人間はそうそういないのでは無いかと思っています。

自虐的な話に聞こえるかもしれませんが、私の視野が広ければ失敗すらせずに1社に留まる事が出来たでしょう。

私は視野が狭く、多くの失敗を重ねてきました。

だからこそ他の方の視野に関しても見通しが効く、と言っても過言ではありません。

私が社会人経験のほぼ無い頃の話です。

平社員の私ではありましたが、新入社員のOJT担当をしていました。

自分の担当する業務で手一杯、新入社員に指導をする余裕などありませんでした。

時は師走。忘年会のシーズンでしたが、会社では豪華な納会を忘年会の代わりにしていました。

そこでの私の大きな失敗は、今でも汗顔の至りとして記憶に刻まれています。

納会も終わり、食器や飲み物の片づけをしなくてはならなかったのですが、

仕事に追われていた私は片づけをせずに仕事に戻りました。

平社員の私は、当然片づけをしなくてはならなかった訳で、人事部から注意を受けました。

もちろん、それが何かの罰則に値する訳ではなかったのですが、私はその時に思わず口に出してしまったのです。

「何の利益も上げてない新入社員が全部片づけをすればいいじゃないか。」と。

当時はその答えに自信を持っていたのですが、本当に視野が狭かったと今では思います。

その私の暴言に対する人事部の答えは的確の一言に尽きると思います。

「新入社員は5年後10年後に会社へ大きな利益をもたらす存在であり、その将来性から計算をして給料を支払っている。
かく言う貴方も、まだ給料に見合った利益を上げていないではないか。」

この答えに私は何の反論も出来ませんでした。

完璧な回答だと思います。ぐうの音も出ないとはこの事かもしれません。

~まとめ~

最初から視野を広く持てる人はいないと言って良いでしょう。

特に若い頃は視野が狭くなりがちです。

その視野を広げてあげる事も先輩社員や上司の役割だと思います。

今回挙げた事例のように、ある程度の社会人経験を持った後にも視野が狭い、と言われぬよう私自身も日々努力をして行きたく思う所存です。

若さゆえの視野の狭さは時として大きな失敗を招くかもしれません。

 

しかしながら、視野の狭さが故、つまり若さ故に大胆な行動が取れる可能性もあるのです。

自分達の失敗を糧に、次の世代の若手に大きな視野を持ってもらい、将来までも見通せる明るい視野を持ってもらえば、きっと良い結果が待っているでしょう。

委縮をさせてはなりません。致命的ではない失敗は必ずや糧になると信じて花を咲かせてあげましょう。

ある程度の年齢・経験を持っているにも関わらず視野が狭い人にはどうすれば良いのか・・・。

失敗をさせて会社を傾ける程の力を備えている場合は、まさに命とりになってしまいます。

そうならぬよう、視野が狭いと思われる人との接し方には細心の注意を払って立ち回るのが吉かもしれません。

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